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サンバチーム「ヴェルメーリョ・イ・ブランコ」のブログです。
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VB秋のサンバ祭り後記
 9月25日午前7時。永い一日の始まりは高島平区民センター入り口でおにぎりを食べながら始まった。今日はVB秋祭り当日。午後2時の開演に向けてこれから、設営、出演者との打ち合わせ、リハーサルとやらなければならないことがてんこもりだ。そして、アシスタントのMうちゃんとの打ち合わせは今日まで一度もできなかった。お互い、こんなことは初めてなのに当日の打ち合わせだけでうまくいくだろうか。そんなことを考えていたら、Kにーが早めに来てくれた。やさしいおじさんのおかげで搬入は早めにできることになったので、二人で資材を運び始める。ここから開演の午後2時まであっという間に過ぎた。思い出して書いてみようとするのだがはっきりと覚えていない。ただ、どの場面でもみんなが一生懸命働いていたことが思い出せるばかりだ。
 午後2時。VBバテリアのバツカーダで始まった。バツカーダが終わるとSおちゃんの挨拶。その間に裏口から舞台を降り、レインボーのヅラをかぶり、はっぴを引っ掛ける。無理やりテンションを上げなきゃ。もう、挨拶が終わった。オープニングの話をしなきゃ。だが、バツカーダ明けで息が上がっている。まずい。でもしゃべらなきゃ。せっかくセリフを原稿にしてきたのに目に入らない。自分はしゃべっているのだろうか。良くわからないうちにカシーキ・カシーキを紹介していた。ダンスが始まる。その間にエンディングトークの確認。次の演者紹介の確認をするともうエンディングが。
 そんなことを繰り返しているうちにもう最後のVBの出番だ。自分でVBを紹介するとマイクをSンダーに渡し、急いで裏口から舞台に。階段をかけ上がる。Sンダーの挨拶が終わる。Dちゃんのカウント。ここだ。短いキッカケ。バツカーダが始まる。みんなの視線が自分に集まる。え。何で???。あっ!!。間違えた。ヒオのパラジーニャを抜かして2008年のキッカケを出していた。でもみんな良く入ってくれたね。感謝の雄たけび。Dちゃんを見る。眉間にシワのよった目が「ちげーだろぅ」と言っていた。どうすればいい?時間は戻せないよ。Dちゃんからバツが出た。いったん止めるのね。終わってからすぐにヒオのキッカケを出したほうがいいのかな。それともカウントを待つべきだろうか?すぐに入ったほうが、そういう演出だったとごまかせるだろうか?ただ、それだとみんなが分かりにくくて入ってくれないかな?そんなことを0.5秒の間に考えていたらアピートが鳴った。結局、無意識のままカウントを待ってパラジーニャスタート。こうなったら、教えられて間もない2008年ROCK後半のキメ開けのフレーズをなんとしても決めなきゃならない。練習ではまったくできていないあの2泊3連複合フレーズ。来た。ここだ。タカラカタン、タカラカタン、タカラカ、トンカントンカン、トンタタトカラカ、タカラカタカラカ…。できた。そのとき「イエェ〜〜イ」後ろから叫び声。振り向くとDどんの満面の笑みがあった。ありがとうDどん。別府だろうが那須だろうが披露宴には絶対に行くからね。
 完全な遠回りなのに今日もWたみんが車に乗せてくれた。永い一日の終わり。力の入らなくなった足をさすりながら、ろくな晩飯を食べていないことに気がついた。



あとがき
                                                    T Y S
 会場に遊びに来てくれた皆さん、本当にありがとうございました。久々登場のMコベー、体調不良の中無理やり来てくれたモトデンチMっちゃんありがとうございました。
 何もかもが初めての経験で至らぬことばかりだったのではないでしょうか。次回に何かのイベントを企画するときには今回の反省を踏まえ、よりいっそう楽しいイベントにしたいと思いますので、そのときにはまたよろしくお願いいたします。
 今回、ご協力いただいたカッピンドウラードのシルビオ、お菓子を配達してくれた青木屋のおじちゃんおばちゃん、フライヤー製作など睡眠時間を削って作業していただいたPりこさん、いつも親切にしていただいた会場のおじちゃん、そのほかご協力いただいたすべての方々に感謝。
| 連載読み物 | 22:09 | comments(4) | trackbacks(0) |
大泉カルナバル後記
  9月10日。群馬県大泉にはまだ真夏の太陽が居座っていた。真昼の屋外ステージは浅草のなかった今年の夏には厳しい一日となりそうだ。Wたみんが車で迎えに来てくれたので、移動は快適だった。
 車中、Oよさんからスルドマレットを見せてもらう。
「2.5cm短くしようとして彫刻刀で削ってたんですけど、まだ途中なんですう。」
 見せてもらったマレットは短くはなっていなかった。グリップエンドは鉛筆のようにとがっていたが。このままでは、ドラキュラを退治するときにしか使えない。仕方がないので、ダイソーでノコギリを買う。道が空いていたおかげで集合時間の一時間も前に着いたことが幸いし、無事にマレットは短くなった。これで、今日のOよさんのパフォーマンスは向上するはずだ。
 蒸し風呂のような体育館に入るとジッとしていても汗が流れてくる。早くもリハを終えたチームが帰ってくる。どの顔からも汗が噴き出している。先が思いやられるというものだ。自分たちのリハ時間も迫ってくる。会場となる野球場のダグアウトに行ってみると、Dちゃんが渋滞に巻き込まれリハには間に合わないという話を聞いた。なぜか当然のように仕切りを任されることになった自分。アピートを取りに体育館まで走る。あわただしくダンサーさんとリハの打ち合わせをする。2009と2010をやりたいと言われる。パラジーニャと2010をと答えた。スムーズに進行すれば2009もできるだろう。リハの順番が来た。出ハケこみの持ち時間なので早く始めたい。なかなか並ばないバテリア。鳴らない電話。マイクのセッティング。スタッフは去年もいた髭の人だ。時間がかかる。太陽がじりじりと肌を焼く。なかなか始められない。時間はどんどん過ぎていく。思わずマイクに手を伸ばして自分で動かそうとした。
「マイクの番号があるんだから触らないで。」とスタッフ。
カチーン!!
「どぅあったら、早くしろよ」
言っていた。
結局、パラジーニャと2010でリハは終了した。ダンサーさんたちゴメンナサイ。各自、自分のマイクの番号を覚えてステージを降りた。
ところが。
本番のステージに上がったとき、マイクの番号はバラバラになっていた。はやく自分のマイクを探さなきゃ。おろおろしていると、あのスタッフが言った。
「マイクはどれも一緒だから。」
カチカチカッチーン!!
大泉カルナバルは終わった。
短い夏だった。
| 連載読み物 | 22:47 | comments(2) | trackbacks(0) |
エンコントロ後記
 8月最後の土曜日。ほんとなら今日は浅草にいなければいけないのにとおもいながら横浜に向かっている。日本大通りで駅を降り、象の鼻パークへ向かう。今にも泣き出しそうな曇天の空を見上げながら、このまま降らなければいいなと思っていた。12時。会場に着くと各エスコーラの人たちがちらほらいる。そんな中、アレグリアだけは集合時間を間違えたせいで全員がそろってビールを飲みながらパゴーヂで騒いでいる。
 予定されていた撤収係りのミーティングもないままに集合時間の1時になり、タバコを数本吸ったところで合同バツカーダの練習が始まった。始まってしまえばプログラムはどんどん進んでいく。もうスタンバイエリアに行く時間だ。並び順を確認する。ラムズが演奏するすぐ横での確認作業は声が聞こえないので厳しい。イーノの振りの確認。みんな解っているのかどうなのか。頭のキッカケのイメージを掴んでおこうと思っていると、もう出番だ。ステージ。立ち位置を確認する。VBが紹介されている。さあ、本番スタート。雨。今まで我慢してきた雲は限界を超えたのか。このタイミングで降らなくても。テンションが下がる。しかたない、これがVBの運命。雨はケペルさんのせいじゃなかったのだ。上げなきゃ、気持ちを。だいちゃんのカウント。キッカケ。バツカーダが始まった。オーディエンスのほとんどがエスコーラメンバーというステージはちょっと異質で緊張感も違ったものになる。バツカーダのテンポが走る。今は修正できない。2010から2000のエンヘド。心配していたキメ明けのテンポ。やはりちょっともたれる。しかたない。練習は裏切らない。裏を返せば練習しなければ応えてくれないのだ。
 あっという間にステージは終了した。あとは、合同バツカーダ。各エスコーラのべテリア全員の音に埋もれる。PAからの歌は聞こえない。ヂレのアピートがかすかに聞こえる。サンバを演奏している感覚はない。音の洪水に完全に飲み込まれてしまっていた。
 なんだかとても疲れていた。もう歩けない。車で来ていたWたみんに送ってもらうことにした。
 横浜に広がる夜景に見送られ、大桟橋の駐車場から車に乗る。首都高からは戸田の花火大会が見えた。Wたみんとのロマンチックな夜景ドライブ。締めくくりは、山田うどんのカレーセットだった。
| 連載読み物 | 22:34 | comments(4) | trackbacks(0) |
あしたのために その2
  VB祭りでケータリングを出さなきゃならない。飲んで歌って騒いでいたらおなかがすいちゃうのだ。サンバチームのイベントなんだからお寿司やパスタじゃないだろう。やはり、ブラジル料理じゃなきゃだめだ。いくら考えても出てこない。そうだ、そんなお店を知らないからだ。しょうがないので、職場のKりんごに相談だ。ブラジルのことなら彼女に聞くのが一番だ。「麻布十番のお店はどう?お店の人はポルトガル語しか話せないけど」それじゃあ難しい。交渉するにはDちゃんかHろしさんじゃなきゃだめだ。いまからポルトガル語を習いに行ったのでは間に合わないし。再びKりんごに相談だ。「私が歌っている坂戸のお店はどう?シルビオは日本語も話せるから。」それでぜひお願いします。下話しをしておいてもらってから後日打ち合わせに行った。昔のチームの同窓会をかねて。以前はもっとブラジル人が住んでいたという街。お店の1階はブラジル食品のマーケット。2階には「カッピン・ドウラード」の看板が。お客さんはほとんどがブラジル人だった。Kりんごの歌を聴き、フェイジョアーダを食べながらシルビオを待つ。お店が終わる頃じゃなきゃ打ち合わせはできないな。あ、こっちに来た。とりあえず、ボアノイチと言ってみる。「ペラペラペララァ」日本語をしゃべるって言ってたのにポルトガル語だ。「後で来るからそれまでにポルトガル語を勉強しておけってさ」2年間ブラジルに住んでいたTイスが教えてくれた。そんなあ。
お客さんがほとんどいなくなったお店で打ち合わせが始まった。なんだ。日本語しゃべれるじゃないかシルビオ。打ち合わせは順調に進んだ。細かいところはKりんごに通訳してもらって、大筋で合意。これであと2回ぐらい細かな打ち合わせに来ればだいじょぶそうだ。ケータリングが出せることになってほんとに良かった。
さて、次は出演バンドを探さなきゃとおもった。
| 連載読み物 | 19:16 | comments(1) | trackbacks(0) |
グッバイ・マイ・大崎
 最後のバテ練が終了した。平成23年8月23日。エンコントロを四日後に控えたこの日。最後にして最多の25名の参加者に見送られ品川スポーツヒルズは閉館となる。ここでバテ練を始めてから三年が経とうとしている。冬の寒い日。三人しかいない参加者で淋しい思いをしたことがあった。真夏の暑い日には湿度と蚊の大群との戦いだった地下室。いろいろな人を向かえ、そして、去っていった人もいた。地下室のコンクリートの床にはみんなの汗が染み込んでいる。打ちっぱなしの壁はずっとみんなのことを見守ってくれていた。それも今日が最後。25人の熱気で地下室の温度も上がっているのだろう。みんなの額から汗が流れる。7台のスルドがうなりを上げる。ショカが熱せられた空気をかき混ぜる。タンボリンはメロディーを主張し、カイシャはザクザクとリズムを刻む。クイーカは悲しく歌い上げヘピはスルドに笑顔を向ける。たくさんの笑顔が見える。 爆音の海に身を投げ出し、揺さぶられるままに漂っていると、きらきら輝く汗の飛沫はスローモーションとなって放物線を描く。なんて気持ちいいんだろう。この瞬間のためにサンバを続けている。
 あっという間に二時間半が経っていた。Bチンの手が合図を送る。バツカーダが終わった。静寂があたりを支配する。ああ、終わったのだと思うと何かがこみ上げてきた。したし、私たちは立ち止まることを知らない。前を向いて歩いていくだろう。
 さようなら。品川スポーツヒルズ。そうつぶやきながら地下室のライトを消した。
| 連載読み物 | 20:53 | comments(1) | trackbacks(0) |
あしたのために その1
 春に予定していたVB祭りが震災で延期になり、9月25日に開催されることが決まった。春に一度準備をしているのだからそのままできると思っていたが、そうはいかなかった。出演予定だった数バンドは他の予定が入ってしまい出演不可能に。ケータリングをお願いしていたお店も他の予定が入ってしまっていた。何もかもほぼ最初からということになってしまったのだ。運営会議の中で入場の際にドリンクとおつまみセットを配ることになった。ジュニーナのときにはTもさんが手作りしていた。あれをやるには大変な人と労力が必要だ。何か方法はないものか。まずはここからはじめよう。どこかのお店に頼むのがいいだろう。インターネットで探してみる。しかし、それらしいのが見つかっても細かなことが分からない。注文の仕方も分からない。これではだめだ。記憶の糸を手繰り寄せる。テレビが地デジになろうとも、情報といえばぴあで育った自分にはアナログしかないのだ。あ、思い出した。あれは中学1年の頃。クラスみんなで集まって歌を歌ったり、ゲームをしたりした、あの時。コの字に並べられた机の上にはビニール袋に入った小分けされたお菓子とチェリオ(オレンジジュース)があった。お菓子の店は。たしか、家からそう遠くない。徒歩圏内のお菓子屋さんに頼んだものだったはず。記憶を頼りに言ってみる。普段は行かない線路も向こう側に。なくなっていた。線路の拡張工事で踏み切りの一部になっている。さすがにそんな昔の店はないか。落胆の目を上げると。あった。20m先に「青木屋」の看板。移転していたのだ。「謝恩会、クラス会のどうぞ!」手書きの貼り紙が目に入る。「郵パック取り扱いします」郵送もできるのね。とにかく中に入ってみる。おじいさんがポツリ。はなしを聞いてくれた。これならいけそうだ。「郵送するには郵パックですか?」聞いてみると「場所はどこだい?お金がかかって大変だろうから持って行ってあげるよ。」なんて優しいんだ。いろいろ聞いてみると、おばあさんと二人でやっているお店なんだそうだ。あの記憶の日から40年以上は経っている。お菓子一筋に生きてきたおじいさん夫婦に感謝した。
次は、ケータリングのお店を探さなきゃとおもった。
| 連載読み物 | 10:49 | comments(0) | trackbacks(0) |
新人スルデスタ「Oよ」の野望
 上司がサンバの楽器を叩いていることは薄々知っていた。しかし、自分には和太鼓があるし、まあ、太鼓仲間ってことね。くらいにしか思っていなかった。そんなある日。
 会社の同僚たちとウナギを食べに行こうという事になった。しかし、お店まで来てみると土用の丑の日ということもあって一時間待ちとのことで断念することとなった。
「ちょっとそこの楽器店でガンザを買いたいんだけど」
と、あの上司が言った。
「いいですよ」
 この一瞬のやり取りがわたしの人生をくるっと変えてしまうなんて、そのときは欠片も思っていなかったのだ。店に入る。そのときだった。私の目に飛び込んできたのは「30%OFF]の文字と18インチスルド。「これくださぁい」言っていた。即断即決現金払い。「あと、これもください」パンデイロも同時購入する。私とサンバとは出会い頭の交通事故のようなものなのだった。まさに、およよである。買ったからには叩きたい。家で叩いたら大変なことになる。あの上司に、二日後に練習会があるから見学に来るかいと誘われると、二つ返事で応えていた。こうして楽器を買って二日目にエンサイオというものに行くことになったのだ。見学といえどもスルドは持っていく。せっかく買ったんだから。もしかしたら、叩かせてもらえるかもしれないもの。
 エンサイオが始まった。どういうわけか最初からスルドを叩いている。爆音の中に溶け込んでいく私。楽しくて仕方がない。最初は見学のつもりだったのに、もう、気持ちはVBメンバーだった。楽器を買ってから見学に来る人は珍しいといわれたけれど。衝動買いは女の特権。誰にも止められないし、自分の中では普通のことなのだ。ああ、もっともっと叩きたい。あの上司に相談して平日にスタジオを予約してもらった。楽しい日々が続く。そして、あのエンサイオから二週間後の富士見ヶ丘ではパレードデビューを果たしたのだった。汗が目に入っても、手の皮がずるむけても全然痛くない。「カ・イ・カ・ン」昔観た映画「セーラー服と機関銃」薬師丸ひろ子のセリフが甦る。額の汗をぬぐいながらおもった。Mの自覚は薄々あったけれど、私ったらドMだったんだと。
 こうなったら、もっともっと上手になってSリルさんとタッグを組んでカチカチカッチーズでデビューするんだ。
 二の腕の隆起する筋肉と、いまだ血が流れ続ける手のひらを見つめながら、にやける口元が直らない私なのだった。
 
| 連載読み物 | 20:21 | comments(2) | trackbacks(0) |
ダンサーオーディション後記
 「合格者なし」
審査委員の声が広いホールにこだました。

富士見ヶ丘パレードの翌日、8月7日。
成増アクトホールにダンサーたちが集まった。
広いステージで舞うダンサーたち。
エンヘドで、そしてバツカーダで。
額の汗はライトを受けてきらきらと輝いている。
ステージ脇で音源出しの係りを担当していれば聞こえるはずだ。
スピーカーからの爆音のほかに舞台から聞こえてくる音が。
シューズが打ち鳴らす床の音も、ダンサーの荒い息遣いさえも。
笑顔を絶やさず最後まで踊りきるダンサーたち。
昨日のパレードで疲れきった足はノペを踏み、衣装は体と同化している。
その笑顔の先には満員の観客の代わりに机が一台と審査委員が二人。
シンクロすべき観客のいないステージで、テンションを上げて最高のパフォーマンスを。

終わってみればあっという間だった。
総評が始まる。
ステージに並ぶダンサーたち。
先ほどまでの笑顔はそこにはもうない。
この日のためにつらいレッスンにも耐えてきた。
しかし、今回もこの階段を一段上がることはできなかったのだ。
何段あるか分からない階段の、今が何段目なのか。
その一段がなかなかのぼれない。
キラリとライトに反射するその光は汗なのか、それとも涙か。
明日からは又レッスンの日々が始まる。
のぼった階段のその先に、きっと満員の観客の笑顔があると信じて。
| 連載読み物 | 20:13 | comments(0) | trackbacks(0) |
富士見ヶ丘パレード後記
 カラッと晴れ渡る青空、とは行かなかった。薄雲が空を覆い、湿った空気が肌にまとわりつく。今年初めての屋外パレードはそんな天気だった。
今日のパレードはAグリア、Sウーヂ、Cゼイロ、Lダーヂの人たちとも一緒だ。Aグリアの人たちとは先週も一緒にサンバした。エスコーラは違っても同じサンバの屋根の下。みんな笑顔が素敵なのだ。
スタンバイ。商店街からカウントダウンでスタートするとのことだ。カウントダウンが始まる。ゼロでキッチリスタートしたほうがいいのかな。バツカーダテンポとカウントダウンがマッチしなくてやりづらいな。ゼロ。キッカケ。パレードがスタートした。久しぶりの屋外。音が拡散する。自分の楽器が鳴っていないと感じる。こんなときに力んでおかしなことになるのだ。頭では分かっていてもなかなか修正が効かない。試練の踏み切り越えが近づいてきた。遮断機にさえぎられる。毎年のことだからね、待ちながらのバツカーダ。長い。長すぎる。15分後、やっと渡れることができた。こんなに待たされたのは初めてだった。3キメの立ち上がり。事前に、自分、Yきのちゃん、Dどんの順にやろうと打ち合せていた。自分の番が来た。ちゃんと立ち上げなきゃ。そのときだった。ヂレDちゃんが自分の目の前にきた。こんなに近くにいたら飛んでくるアピートをよけることもできない。3のきめが開ける。キッカケ出さなきゃ。蒸し暑い夕闇の中、右頬に冷気を感じる。
ここだ。トン・カン・トカスカ…。やっちまった。横目でDちゃんを見る。顔は笑っていた。しかし、その瞳の奥深く怒りで燃え上がる炎を見たのだった。
1本目が終了した。45分。浅草並みの長さだった。あと2本。体力が持つのか心配な今日この頃だった。
三本目で恐れていたことが現実になった。踏み切り越えでスルダーたち数人が取り残されてしまった。見殺しにはできない。救出すべく待っていた。踏切を挟んで必死に楽器を打ち鳴らすバテリアたち。無情にも轟音で通過する電車。まだ開かない。そのとき、Dちゃんの指が三本掲げられた。こんな状態で。踏み切りの向こう側でも笑顔でうなづいている。アピート。無事にできた。踏み切りの向こうでは若干不安げな表情が。後で聴いたら、向こう側にいた全員が2のキメだと思って叩いていたそうだ。踏切を挟んで遠く離れていてそれぞれの音が聞こえなかったのだから、まあいいじゃないか。
今年初めてのパレードが終わった。パレードデビューの人たちの顔に満足感が伺える。手の皮がベロンとむけているのにけらけら笑っているSっぽさん、Oよさん。根っからのドMなんだね。はやく打ち上げに行こうよ。
打ち上げ会場の花の舞へ行くと入り口のところには早くもAグリアのメンバーたちが酒を飲みながら待っていた。これから飲むのに飲みながら待っているところはさすがだなと思った。そんなにAグリアは酒飲みなのかと思って座った前にはPろちゃん。自分が1杯飲む間に4杯が空いていた。ぺロっと飲んじゃうことからついた名前に納得の夜であった。
| 連載読み物 | 10:40 | comments(6) | trackbacks(0) |
湯河原LIVE後記
 急な話だった、湯河原のLIVEに出演することになったのは。
ダンサーさんたちは予定が入っていたこともあり、バテリアだけの参加となった。
朝、渋谷に集合。バスで湯河原へ向かう。空を見上げると重たそうな雲がすぐそこまで垂れ込めている。その雲からは時折雨粒が落ちてくるような、そんな天気だった。
海老名パーキングで休憩する。遅くなった朝食は「えびえび焼き」だ。
会場に到着するも天気は一向に回復の気配を見せない。何とか外でパレードしたいものだ。Fなっぴがコースの下見をしたいと言うので、とりあえず外に出る。坂道を下っていくコース。歩き始めるとすぐに大粒の雨が落ちてきた。下見中止。パレードはいったいどうなるのか。
会場に戻るとアレグリアのリハの最中だった。ここから3時間、われわれはひたすらリハを見学することになる。不安が増す。今日の演目も決まっていない。音出しもいつできるのかわからない。頼みのDちゃんは北海道から直行するとのことだが、まだ顔を見せていない。重たい空気の流れる中、パレードの中止が決まった。
控え室として開放されていた会館は、急遽ステージになるとのことだった。われわれに与えられた時間は15分。こうなると、ますます不安が募ってくる。演目は、何をやるのだろう。そんな中、アレグリアのリハが終わり、着替えるのでステージを使ってもいいことになった。しかし、なにをやれば良いのか。とりあえず、スルドをチューニングする。残された時間はあとわずかだ。とにかくできることをやっていこう。今日はカイシャをやる予定だったため、ヘピがない。アレグリアのYきのちゃんに借りることにする。とりあえず、1と2と3。そして、例のパラジーニャに挑戦。やばい。昨日からカイシャの練習しかしていない。手がカイシャになっていてヘピが叩けない。スカスカ言ってる。後ろからはアレグリアの視線。やっぱりだめだ。これは今日使えない。考えてみれば助っ人が数人いるわけで、やったことないものはできるわけはない。Dちゃんがきてもできませんとはっきり言おうということになった。いったい、だれが言うのだろう。
Dどんが来た。本番まで時間がない。サポートのSきちゃんがカイシャをやってくれることになった。そしたら、自分がヘピをやってDどんにタンボをやって貰うのはどうだろう。Sおちゃんもいいよと言ってくれた。しかし、本番1時間前に楽器を変えるのはどうなのだろう。考える時間もないのでバツカーダ開始。あ、ちょっといい感じ。良いんじゃないかな。助っ人Tださん一家がとてもいいな。そんな、バツカーダが続く。そのときだった。右頬に感じる冷気。手が固まってくる雰囲気。この気配は…。視線を向けると。
Dちゃん登場。本番までますます時間がない。演目をすぐに決めなきゃならない。ダンサーさんとの打ち合わせもやらなければならない。あれして、これして、こうなって、たぶんここはこうなる予定。直前に決まった演目を必死で覚えるメンバーたち。
時間だ。練習終了。着替えて、お茶飲んで、タバコをすったらステージへ。
緞帳の裏で演目の確認。「楽器紹介はするの?」「いや、しないことになった」演目が確定したのは板付きになった開演5分前だった。
幕が上がる。キッカケ。演目の始まりだ。バツカーダ。ダンサーの羽が舞う。浴衣のお客さんがいるのね。いいな。温泉券もらったのに入る時間がなかった。一番後ろは立ち見のお客さんでいっぱいだ。どうも入りきっていないようだ。ああ。たくさんのお客さんがいると気持ちいいね。ヘピが冴えるってもんだ。そんなことを考えていたときに、ヂレのDちゃんを見た。汗びっしょりで鬼の顔になっている。やばいぞ。この顔。だめなのか。自分たちの音はだめなのか。不安がよぎるが、叩くしかない。ひたすら叩きまくる。
あっという間の15分だった。舞台袖でアレグリアの出し物を聞いていた。終わったら同道演奏が待っている。しかし、エネルギーが残っていなかった。舞台に上ったものの賑やかしにしかならなかった。
とにかく終わった。バスに乗る。Mもちゃんが買ってきてくれたビールがとても効く。
来るときには3時間半もかかったのに帰りは2時間で着くのかな。そんなことを考えながら周りを見ると。Nみん先生がいない。「彼女だけ泊まりなんだって」誰かが言う。
若いって良いことだ。
幸せをつかむんだよ。
そこで思い出した。
Sリルが今日は来ていなかったことに。
バスは首都高を飛ばしていた。
この分なら11時に渋谷に着くだろう。
| 連載読み物 | 19:49 | comments(3) | trackbacks(0) |
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